じゅんさい
三種町は「じゅんさい」のまちです。
「じゅんさい」とは、沼や池に自生するスイレン科の多年草植物で、水底の泥のなかの根茎から長く伸び、夏季には蓮の葉のように水面いっぱいに浮葉を広げます。
かつては日本全国で観察されましたが、生育環境である自然池沼や古いため池の改廃・水質汚濁などにより、今では4都県で絶滅、22県で絶滅または準絶滅危惧種になっています。(日本のレッドデータ検索システム)
じゅんさいの収穫期は5月から8月までの約4か月の間で、最盛期は6月・7月となっています。
「じゅんさい」は清らかな水で育つ。
「じゅんさい」は、成分の90%以上が水分です。清らかな水にしか生息できないため、水質汚濁、高温障害、雑草繁茂、農薬などに敏感に反応します。少しでも栽培方法を誤ると、容易に死滅してしまうとてもデリケートな植物です。またポリフェノールや食物繊維も豊富に含まれ、カロリーも低いことからヘルシー食材としても注目されています。
「じゅんさい」って、どの部分を食べるの?
「じゅんさい」は、ヌメリと称される寒天状の透明な粘質物のある主に若い葉が食用とされます。このヌメリには酸性多糖類が多く含まれており、光合成が活発に行われていれば順調に分泌され、そのヌメリが多いほど良質なじゅんさいとされています。
食味は淡泊ですが、ツルンとしたのど越しと食感に特徴があり、どんな料理にも合うことから高級食材として珍重されてきました。お吸い物や酢の物が定番ですが、三種町では夏でも熱いじゅんさい鍋が人気です。また、じゅんさいのてんぷらやじゅんさいしゃぶしゃぶなども新しい食べ方として注目を集めています。
毎年5~8月にはじゅんさい摘み採り体験を開催しており、県内外をはじめ海外からも訪れる方がおり、毎年たくさんの観光客で賑わいます。
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